山前王 (Yamakuma no Okimi (Prince Yamakuma))
山前王(やまくまのおおきみ、生年不詳 - 養老7年12月(723年12月))は飛鳥時代末期から奈良時代初期にかけての皇族である。
忍壁皇子の息子。
姉妹に小長谷女王、子に葦原王がいる。
概要
父は天武天皇の皇子では比較的年長でありながら、持統朝では活躍の場を与えられず、不遇をかこった(持統天皇に嫌われていたとの意見がある)。
文武朝において、漸く大宝律令の制定に功を上げ、太政大臣に出世したが、慶雲2年(705年)に薨去する。
彼はその年の12月に従四位下に直叙され、刑部卿等を歴任した。
しかし父が比較的早く亡くなり、後ろ盾もいなかった為か政治的には奮わず、従四位下のまま養老7年(723年)に薨去。
息子の葦原王は殺人を犯した為臣籍降下させられた。
相次ぐ政争に巻き込まれた他の天武天皇系皇族同様歴史から姿を消す事となる。
万葉集に二首、懐風藻に一首歌を残している。