山名義幸 (YAMANA Yoshiyuki)
山名 義幸（やまな よしゆき、生没年不詳）は南北朝時代 (日本)の守護大名。
日野屋形家（日野山名氏）の始祖となった。
経歴
義幸は山名師義の長子として生まれ、永和 (日本)元年（1375年）に丹波国守護となった。
翌永和2年（1376年）、父の師義が死去すると病弱であることを理由に家督の継承を辞退した。
康暦元年（1379年）、佐々木高秀が没落すると出雲国・隠岐国2ヵ国の守護職に任じられ、丹波と合わせて3ヵ国の守護になった。
また、同年11月 (旧暦)には室町幕府侍所頭人として中央の幕政に関与していたことが確認されている。
この他にも同年12月 (旧暦)の細川頼之追討の際には山名氏清・山名時義らと備後国に出陣した。
しかし、これらの活躍は病弱な義幸の体には徐々に負担となり、永徳元年（1381年）には丹波を始めとする3ヵ国の守護職を辞めて伯耆国に下向した。
下向した後の義幸は同国日野郡に所領を持ち隠居した。
一説によればこの時、日野の山深い場所に位置する俣野の土居城を居館に定めたと言われる。
没年・享年共に不明である。
その後、義幸の子息・山名師幸を始めとする子孫は引き続き日野郡を知行して「日野屋形」と呼ばれるようになった。
3代・山名持幸の子である山名遠江守は会見郡法勝寺を知行するなど日野郡以外の西伯耆一帯にも所領を有した。
戦国時代 (日本)には生山城（亀井山城）を本拠に活動した。
永禄年間に山名藤幸が宮景盛によって討たれた後は養子の日野景幸（山名景幸）が家督を継承、「日野姓」を名乗るようになったという。