山段芳春 (SANDAN Yoshiharu)
山段 芳春(さんだん よしはる、1930年 - 1998年)は、元京都自治経済協議会理事長。
京都の政財界に絶大な影響力を持ち、「京都のフィクサー」と呼ばれた関西闇社会の大物である。
京都府福知山市出身。
京都信用金庫をバックに戦後の京都でのし上がった。
政界、財界、官界、医師会、労組、府警、検察に至るまで京都のあらやる分野に幅広いネットワークを持ち、京都放送、京都新聞等のマスコミをもその影響下においた。
また親しかった高山登久太郎会長率いる会津小鉄会をはじめとして闇社会にも太いパイプを持ち、歴代京都市長の誕生にも多大な影響を及ぼすなど、京都の黒幕的存在として隠然たる力を誇ったが、京都銀行の株買占め事件に際しての対応が誤解を招き、後に各界からの離反者を出してその影響力は衰えた。
晩年は社会福祉活動に力を注いだという。
広大な人脈を背景に京都社会に類稀な利権構造を築き上げ、その頂点に君臨した人物であることから、京都の田中角栄と呼ぶ向きもある(1984年以降は野中広務が京都のドンとなる)。
しかしながら、長きにわたってその存在は一般には知られることがなく一貫して陰から影響力をふるい続けたことから、正に「黒幕」と呼ぶに相応しい人物であったと言えるであろう。