沼尻小文吾 (NUMAJIRI Kobungo)
沼尻 小文吾（ぬまじり こぶんご、天保6年（1835年）? - 明治35年（1902年））は新選組隊士。
後に伍長。
生年は天保14年（1843年）説もある。
武州の出身とされるが、島田魁の『英名録』には上野国高崎藩の出身とある。
奥山念流剣術の遣い手。
両長召抱人に同姓の沼尻愛次郎がいるが別人。
関係性は不明。
新選組
入隊は元治元年（1864年）10月頃。
同年12月の編成では、尾形俊太郎の五番組に属している。
慶応2年（1866年）2月に、公金不始末で切腹となった勘定方の河合耆三郎の介錯を務める。
一回目は肩に当たり、二回目は斬り損ねて頭に当たり、三回目で漸く首を斬り落としたという。
この時、「人間、あれ程悲しい声が出るとは思わなかった」と述懐したといわれている。
その後、河合の家族に恨みを持たれ、縁者らしき者に襲われ、首を負傷する。
一命は取り留めたが、その傷と治療が原因で首が横に曲がったままになった。
『横向き小文吾』と仇名された。
後に伍長を務め、慶応4年（1868年）1月に勃発した鳥羽・伏見の戦いに参戦。
負傷し大阪に撤退した後、江戸に帰還。
まもなく脱走した。
伝承
伝承では、明治35年（1902年）に老衰死したという。