伊吉古麻呂 (IKI no Komaro)
伊吉 古麻呂(いき の こまろ、生没年不詳)は、奈良時代の貴族。
本姓は伊吉連(いきのむらじ)。
元明天皇の御世に従五位下へと叙せられ(和銅6年1月23日 (旧暦))、その後聖武天皇の御世になって従五位上へと昇進し(天平元年3月4日 (旧暦))、下野国守に任ぜられた(同4年10月17日 (旧暦))。
同時代の一族に、藤原不比等等と大宝律令の選定に関与し、また数少ない古代文書の一である伊吉博徳『伊吉博徳書』を残したことでも知られる伊吉博徳がいる。
続日本紀には、古麻呂がまだ従八位下であった慶雲4年5月15日 (旧暦)(707年6月23日)に、古麻呂が隔絶の地への使者として赴いたため、文武天皇より巨勢邑治と一緒に綿、麻布、鍬および籾を賜ったとある。
同じく同書には巨勢邑治等は遣唐使として同年3月2日 (旧暦)(707年4月12日)に唐より帰国したとあるので、古麻呂もこれに同行したものと考えられるが不詳である。