大谷光勝 (OTANI Kosho)
大谷 光勝（おおたに こうしょう、文化 (日本)14年3月7日 (旧暦)〈旧暦〉〈1817年4月22日〉 - 明治27年（1894年）1月15日〈新暦〉）は、浄土真宗の僧で、東本願寺第21代法主。
真宗大谷派管長。
伯爵。
院号は「真無量院」。
法名 (浄土真宗)は「厳如（ごんにょ）」。
雅号は「愚皐」。
幼名は「予丸」。
経歴
1817年（文化14年）3月7日（旧暦）、第20代法主・達如の次男として誕生。
近衛忠煕の猶子となる。
1823年（文政6年）、東本願寺、両堂宇を消失する。
1824年（文政7年）、東本願寺、仮堂宇を立てる。
1828年（文政11年）3月18日、得度する。
院号を「霊心院」、法名を「達住」、諱を朗澄と名乗る。
長浜別院大通寺 (長浜市)と姫路別院本徳寺の住職を兼職する。
1841年（天保12年）12月10日、長兄・寶如の逝去（同年4月6日）により、法嗣（法主後継者）となり、法名を「厳如（厳密には、嚴如）」と改める。
1846年（弘化3年）5月22日、父・達如が隠退により、第21代法主を継承する。
1848年（嘉永元年）12月16日には、伏見宮伏見宮邦家親王の四女・嘉枝宮和子女王を室に迎える。
1864年（元治元年）、禁門の変により仮堂宇が消失する。
1868年（明治元年）、近代に入ると、親密であった東本願寺と江戸幕府との関係を払拭し、明治新政府との関係改善を図るため、勤皇の立場を明確にする。
そのため、北陸や東海地方へ巡教・勧募し、軍事費1万両・米4千俵を政府に献上する。
1869年（明治2年）、政府の北海道開拓事業を請け負うことを決定する。
1870年（明治3年）、法嗣である大谷光瑩を北海道に派遣した。
（⇒詳しくは「本願寺道路」の項を参照）
1872年（明治5年）3月、華族に列せられる。
同年9月、名字必称となり「大谷」の姓を用いる。
1879年（明治12年）、焼失した東本願寺の両堂宇の再建を発願し、再建工事の着工を表明する。
1881年（明治14年）、宗教団体法の規定により宗派名が「真宗大谷派」と定まる。
1889年（明治22年）、現如に法主を譲り隠退する。
法在職期間は、43年。
院号を「眞無量院」とする。
1894年（明治27年）1月15日、78歳にて逝去。