大道寺友山 (DAIDOJI Yuzan)

大道寺友山(だいどうじ ゆうざん、寛永16年(1639年) - 享保15年(1730年))は、江戸時代の武士、兵法家。
山城国伏見の人で、諱を重祐、通称を孫九郎(大道寺氏嫡男代々の通称)と称した。
晩年に『武道初心集』『岩淵夜話』『落穂集』などを著す。
後北条氏の重臣大道寺政繁の曾孫にあたる。
系図上、政繁長男の大道寺直繁-大道寺繁久-重祐(友山)となる。

寛永16年(1639年)、大道寺繁久の子として生まれる。
繁久は松平忠輝に仕えた元越後国高田藩士であったが、松平家が元和 (日本)2年(1616年)に改易されて以来浪人となっていた。
友山は長ずるに及んで江戸に出て、小幡景憲、北条氏長、山鹿素行らに師事して甲州流軍学を学び、軍学者として身を立てる。
その博識を買われ芸州浅野広島藩、松平会津藩、越前松平福井藩などに客分として迎えられて軍学を講じた。
享保15年(1730年)12月、江戸において92歳で没した。
中下級武士子弟のための武士道入門書ともいえる『武道初心集』は、常に死を心掛けよと説いている。
この本は、同時代に佐賀藩の山本常朝によって著された『葉隠』とも共通するところが多い。

子・大道寺重高は3百石で福井藩に仕え、その後の子孫は代々孫九郎の名で福井藩士となった。

友山は学問によって、大道寺嫡流の家名を復興させた、と言っていいだろう。

[English Translation]