妓王 (Gio)

妓王(ぎおう、生年不詳 - 承安 (日本)2年8月15日 (旧暦)(1172年9月4日)?)は平安時代末期の白拍子。
近江国の生れ。
祇王とも。

人物

伊勢平氏の家人・江部九郎時久の娘。
近江国祇王村(現・滋賀県野洲市)に生まれる。
その生誕の地には妓王の菩提を弔うために建てられた妓王寺が現存する。

母の刀自、妹の妓女とともに、京都で有名な白拍子となり、平清盛に寵愛され、平家物語(第一巻 6「祗王」)に登場する。
干ばつで苦しむ故郷の村人を救うために、生まれ故郷の野洲に水路を作るよう清盛に頼んだ。
そして、その川は祇王井川と呼ばれ現存する。
やがて清盛の寵愛は仏御前に移り、母の刀自、妹の妓女とともに嵯峨往生院(現・祇王寺)へ仏門に入る。
当時21歳だったとされる。

祇王寺にある碑には「性如禅尼承安二年壬辰八月十五日寂」とある。
その「性如禅尼」は妓王の事を指すとされており、承安2年(1172年)8月15日に亡くなったとされている。

[English Translation]