宗厳 (Sogon)
宗厳（そうごん、天正3年（1575年）? - 寛永5年（1628年））は李氏朝鮮の人。
後に出家して僧となり、西雲院を開山した。
略歴
豊臣秀吉が起こした文禄・慶長の役の時に秀吉の家来の小野木重勝に捕らえられて、日本に連れてこられた。
縁起に「宗厳天質、陰茎至小にして男事すでに絶つ」とある。
そのためやんごとない婦人に仕えさせるには安心だった。
蜂須賀家政が高台院に彼を献上した。
北政所は彼を羽柴下総守（滝川雄利）の息女の召し使いにした。
この息女に宗厳はまめまめしく仕えたが、宗厳30歳のとき、息女は17歳で死んだ。
それに彼は人生の無常を感じた。
知恩院第29世の満誉尊照を師として宗厳は出家した。
11年間諸国を巡る修行の後の元和 (日本)2年（1616年）、黒谷に帰ってきた。
宗厳はひたすら龍光院 (京都市左京区)の墓前で念仏を唱え続けた。
たいへん熱心なその様子を見た了的（金戒光明寺第27世）は紫雲石を宗厳に授けた。
宗厳は西雲院を開山した。
さらに一心不乱に念仏を唱える宗厳の下には多くの僧侶が集まった。
また多くの寄進を集めたという。
千日念仏惣回向、そして宗厳は寛永5年（1628年）に死去したが、その死後も、万日念仏惣回向、3万日念仏惣回向、4万日念仏惣回向（100年）と続けられた。