巨勢金岡 (KOSE no Kanaoka)

巨勢金岡（こせのかなおか、生没年未詳）は平安時代前期の宮廷画家。

中納言巨勢野足を父に持つ少壮貴族の出身であったが、その豊かな画才を朝廷に認められ、宇多天皇や藤原基経といった権力者の恩顧を得て活躍した。
貞観_(日本)10年（868年）から同14年（872年）にかけては宮廷の神泉苑を監修し、その過程で菅原道真や紀長谷雄といった知識人とも親交を結んだ。

日本画独自の様式を追求・深化させ、唐絵の影響を脱した大和絵の様式を確立させた功労者とされる。
またその子孫は、後世において巨勢派と称される画家集団を形成、宮廷画や仏画の分野において多大な影響力を発揮した。
残念ながらその作品は一切現存しておらず、発見が望まれる。

大阪府堺市北区 (堺市) 金岡村 (大阪府) には当地に住んでいたとされる巨勢金岡を祀った金岡神社があり、金岡町、大阪府立金岡高等学校の由来となっている。

兵庫県伊丹市には「清水」と言う地名があり、巨勢金岡が絵を描く際に現在の「清水3丁目」付近で取水したことが由来となっている。
また、この付近に端を発する水路が「金岡雨水幹線（通称金岡川、金岡排水路）」と呼ばれている。