源頼国 (MINAMOTO no Yorikuni)
源頼国（みなもとのよりくに、生年未詳 - 天喜元年(1058年)?）は平安時代の武将・官人。
源頼光の長男。
母は藤原元平、あるいは藤原元尹の娘。
正四位下、蔵人、左衛門尉、讃岐国守、美濃国守。
父の頼光同様、主に京における中級官人として活動する。
特に藤原道長一族との結びつきが強く、道長の娘藤原彰子、その所生の皇子敦成親王（後一条天皇）に長きに渡って近侍した。
武人としてよりも文人としての活動が主体であり、寛弘4年(1007年)に道長の催した漢詩の会に出席したことなどが記録に見える。
内昇殿を許され、娘達を摂政藤原師実、参議藤原為房といった公卿の妻妾に配すなど、総じて貴族社会の一員としての側面が強かった。
反面、武人としての事績に目立ったものはなく、寛仁3年(1019年)に暴漢を逮捕したことなど、主に京周辺の警察的活動に従事した。
多くの子女に恵まれた。
男子では源頼弘、源頼資、源頼実、源実国、源頼綱、源国房、源師光などがあり、頼実、頼綱、師光は歌人として名を残しているほか、頼資、頼綱、国房らの子孫は後代武門として様々な形で歴史に名を刻んでいる。
また娘達のうち、師実妻は左大臣藤原家忠、為房妻は参議藤原為隆、権中納言藤原顕隆らをそれぞれ生んだことで知られ、さらに別の娘の一人は歌人「六条斎院宣旨」として名を残している。