竹御所 (TAKE no Gosho)
竹御所（たけのごしょ、建仁2年（1202年） - 天福 (日本)2年7月27日 (旧暦)（1234年8月23日））は、鎌倉時代初期の女性。
鎌倉幕府第二代征夷大将軍源頼家の娘。
位記の名は鞠子。
母は『尊卑分脈』で源義仲の娘とされる。
しかし、竹の御所と呼ばれた鞠子の邸は比企ヶ谷の比企氏の邸跡である事から、母は比企能員の娘若狭局と考えられる。
父頼家が北条氏によって暗殺された後、兄の公暁と共に叔父である源実朝の猶子となる。
他の頼家の子が、幕府の政争の中で次々に非業の死を遂げていく中で、祖母である北条政子の庇護のもとにあり女子であった竹御所はそれに巻き込まれることを免れた。
政子死去後、その実質的な後継者となる。
幕府関係者の中で唯一頼朝の血筋を引く生き残りである竹御所は幕府の権威の象徴として、御家人の尊敬を集め、彼らをまとめる役目を果たした。
寛喜2年（1230年）、28歳で13歳の第4代征夷大将軍藤原頼経に嫁ぐ。
夫婦仲は円満であったと伝えられる。
その4年後に妊り、頼朝の血を引く将軍後継者誕生の期待を周囲に抱かせる。
しかし、難産の末、男子を死産、竹御所本人も33歳で死去。
竹御所の死により源頼朝の血筋は完全に断絶した。
当時の初産としては高齢であり、出産に当たり竹御所本人も死を覚悟していたとも言われる。
藤原定家の日記である『明月記』には、竹御所死去の報がもたらされると、頼朝の血筋が断絶したことによる鎌倉武士たちの動揺は激しく、京都にあった幕府御家人はこぞって鎌倉に下ったと記されている。
吾妻鏡は嘉禎元年七月二十七日条に竹御所の喪に服した姫のことを記載している。
竹御所の墓は比企氏一族の菩提寺である妙本寺にある。