織田信良 (ODA Nobuyoshi)
織田 信良（おだ のぶよし、1584年（天正12年） - 1626年7月10日（寛永3年5月17日 (旧暦)））は、安土桃山時代、江戸時代の武将、大名。
上野国小幡藩の初代藩主。
織田信雄の四男。
母は木造具政の娘。
幼名は勝法師。
諱は信良。
仮名 (通称)は因幡国守、兵部少輔。
官位は従五位上侍従、従四位上左少将。
正室は大納言・久我通堅の三男下津俸庵の娘。
子女は織田信昌（次男）、長女光松院（徳川忠長正室）、次女（稲葉信通正室）、三女（稲葉信通継室）ら2男3女。
天正12年（1584年）、伊勢国で誕生。
生母木造氏は、父信雄の継室であるとされている。
しかし、信良の出生時に父信雄の正室北畠氏は存命している。
おそらく、もともと生母木造氏は側室であったものの、正室北畠氏の死亡後に継室扱いされたのであろう。
一説には、父信雄の改易後、一時的に細川忠興のもとに身を寄せたという。
元和 (日本)年間、父信雄から上野国甘楽郡などで2万石を分け与えられる。
はじめは甘楽郡福島村に陣屋を構え、後に小幡村に移転し、城下町や灌漑用水設備の整備など、藩政の基礎固めに努めた。
事実上、父信雄は隠居したものと思われる。
織田秀雄・高雄らの兄は既に亡くなっていたようである。
なお、父信雄は大和国宇陀郡などで3万1,200石を領有し、京都で暮らした。
後にこの隠居料をめぐり、信良の息子織田信昌と弟織田高長の間で相続争いが起きた。
元和2年10月（1616年）、従五位上侍従に叙任。
元和3年（1617年）以降、領地を分け与えられたと考えられる。
元和9年（1623年）12月、従四位上左少将に昇進する。
なお、同年11月7日、信良の長女が徳川秀忠の三男・忠長と結婚している。
官位の高さは、織田家の嫡流であること、徳川家の外戚であることなどを考えられる。
その後、小幡藩織田家は明和事件に巻き込まれるまで、四品以上に昇進する大名家一覧の待遇を受けた。
なお、宇陀松山藩織田家も国主格の待遇を受けた。
元和8年（1622年）1月5日、茶会を催し、佐竹義宣 (右京大夫)らを招く。
元和9年（1623年）5月、徳川秀忠に従って上洛する。
元和10年（1624年）1月2日、伊達政宗・毛利秀元らとともに江戸城西丸の徳川家光のもとに出仕する。
同月、徳川秀忠の朝廷に対する使者として上洛する。
寛永3年（1626年）5月17日、父に先立って43歳で死去し、家督は次男・信昌が継いだ。
墓所は小幡の宝積寺、後に崇福寺に改葬。
法号は心芳院松岩浄青。