京阪山科駅 (Keihan-Yamashina Station)
京阪山科駅(けいはんやましなえき)は、京都府京都市山科区安朱桟敷町にある京阪電気鉄道京津線の鉄道駅。
駅構造
相対式2面2線のホームを持つ地上駅。
駅舎(改札口)は上下線ホームの浜大津寄りにそれぞれ設けられており、互いのホームは構内踏切で連絡している。
かつては「京阪60形電車」用の追い抜き線が設置されていた。
京津線他駅と同様に、京阪本線・鴨東線方面の切符(京阪四条駅までの切符)は購入できない。
地下鉄線の丸太町駅・四条駅などへの切符は購入可能であるため、誤購入防止のための注意書きがある。
この駅のすぐ南に京阪バスのターミナルがあり、山科各地の住宅地、および醍醐・六地蔵方面への足となっている。
かつては、京阪の線路より北で、JR駅よりは南の大変狭い場所に京阪バスのターミナルが存在したが、再開発にともなって移転した。
※当初は1両長、次いで2両長のホームであったが、地下鉄東西線開業時に西方向に延伸され4両化された。
案内上ののりば番号は設定されていない。
乗降客数
1日:4605人(2003年11月調べ)
駅周辺
JR東海道本線・湖西線、京都市営地下鉄東西線の山科駅と徒歩連絡している。
毘沙門堂
旧三条通(旧東海道)
三条通・京都外環状線
京都山科竹鼻郵便局
京都府立洛東高等学校
京都薬科大学
ラクト山科(大丸やましな店、他専門店、公共施設、住宅等が入居する複合施設)
琵琶湖第一疏水
路線バス
京阪バス
19号経路:河原町駅 (京都府)行
20号経路:小山行
21号経路:大宅行
22号経路:京阪六地蔵駅 行
24号経路:石田行
22A号経路:京阪六地蔵行
24A号経路:石田行
26号経路:大宅行
26A号経路:京都橘大学行
28A号経路:(快速)京都橘大学行
29号経路:清水焼団地・西野山団地経由大宅行
45号経路:藤尾・小金塚行
47号経路:西大津駅行(バス停は2008年4月中旬に大津京駅に改称予定)
48号経路:藤尾・小金塚行
くるり200:山科総合庁舎行
高速バス
北陸ハイウェイバス:金沢行
東京ミッドナイトエクスプレス宇治号:渋谷・新宿行
上野・東京ディズニーリゾート・千葉行
歴史
1912年(大正元年)8月15日 京津電気軌道古川町(後の東山三条)~札ノ辻(後に廃止)間開通時に毘沙門道駅として開業。
1921年(大正10年)8月13日 山科駅前駅に改称。
1925年(大正14年)2月1日 会社合併により京阪電気鉄道京津線の駅となる。
1934年(昭和9年)4月17日 待避線が造られ島式ホーム2面4線の緩急接続可能駅になる。
1943年(昭和18年)10月1日 会社合併により京阪神急行電鉄の駅となる。
1949年(昭和24年)12月1日 会社分離により、再び京阪電気鉄道の駅となる。
1953年(昭和28年)4月1日 京阪山科駅に改称。
1955年(昭和30年)8月20日 国鉄駅側に東改札口新設。
1973年(昭和48年) ホームがそれまでの島式2面4線から相対式2面2線に改造される。
1977年(昭和52年)8月15日 大津線で始めて券売機設置。
1996年(平成8年) 地下鉄東西線開業に伴う駅改良工事、東改札口の改築と、列車4両化にあわせホームが有効長が2両から4両に延長される。
2002年(平成14年)1月15日 自動改札機使用開始。
最初で最後の浜大津発・京阪山科行き電車
京津三条~御陵間3.9kmの最終営業日となった1997年(平成9年)10月11日。
京津三条を最後の列車(浜大津行き準急)が発車した22時14分以降、御陵~京阪山科間では線路の切り替えが行われ、京阪バスによる代替輸送が行われた。
京阪山科~浜大津間では、600形・260形を用いて鉄道による輸送が確保された。
この時、600形には「京阪山科」の行先表示は用意されていないので、「浜大津 京阪山科」の方向板を付けて運行された。
これは、260形の最後の運行になったほか、方向板も最後の最後で新しいものが用意されたことになる。
そして、この日の最終電車が運行された後、600形は1500Vへの昇圧のために錦織車庫へ、そして260形は解体までの留置場所となった九条山へと回送されたのである。
隣の駅
京阪電気鉄道
■京津線
御陵駅 - 京阪山科駅 - 四宮駅
直通運転と2つの「山科駅」の運賃問題
原因
京阪電気鉄道京津線と京都市営地下鉄東西線との重複区間は、三条(三条京阪)~京阪山科(山科)間で、当初、京阪電気鉄道は、京津線の三条~京阪山科を廃止し、京阪山科から京都市営地下鉄東西線へ乗り入れる予定であったが、京都市営地下鉄東西線の線形(京都府道外環状線を北上し、京阪電気鉄道京津線と十字に交差)の問題などの理由から物理的に不可能となり、御陵に変更された。
京都市内中心部へ向かう場合、京阪山科駅を利用すると京阪線と地下鉄線の運賃の合算となり、地下鉄山科駅を利用すると地下鉄線のみの運賃となる。
後者の方が当然安いが、京阪山科駅のホームが地上にあり行き来が楽であることからこちらを利用する客もいる。
京都市内中心部から山科へ向かう場合も、全く同様の問題が発生する。
このことを知らない利用者が、両者の駅を区別せずに、京阪山科駅で下車してしまい追加運賃が発生し、駅員から説明を受け追加の運賃を支払う場面が時折発生している。
なお、その回避策として、京阪の車両が地下鉄東西線から京津線に直通する直前の御陵駅到着時および始発駅発車時に、運賃に関する車内アナウンスが放送されている。
この問題については、地下鉄開業に際して京阪電気鉄道と京都市とで運賃調整の協議が行われたが、京都市が歩み寄らず、結局物別れに終わった経緯がある。
なお、京都市営地下鉄では他にも、京都市営地下鉄烏丸線と、竹田駅 (京都府)を介して同線と直通運転する近鉄京都線においても、京都駅~竹田間の運賃不整合の問題が起きている(尤も、こちらは地下鉄の方が高額になるため、地下鉄直通列車側で運賃に関する車内アナウンスがある)。