京阪大津線 (Keihan Otsu Line)
大津線(おおつせん)とは、京阪電気鉄道大津鉄道事業部が管轄する京都府京都市山科区にある御陵駅と滋賀県大津市中心部にある浜大津駅とを結ぶ京阪京津線と、滋賀県大津市西部地域にある坂本駅 (滋賀県)と石山寺駅とを結ぶ京阪石山坂本線の2路線のことをいい、これらの総称である。
概要
この大津線の名称は、京阪電気鉄道鉄道事業部が管轄する京阪線(京都府京都市東山区にある三条駅 (京都府)と大阪府大阪市中央区 (大阪市)にある淀屋橋駅とを結ぶ京阪本線ほか京阪鴨東線、京阪宇治線、京阪交野線の3路線)と区別する意味でも用いられている。
大津市にある浜大津駅を中心に、同市内西部地域(琵琶湖、及び瀬田川西岸地域)と京都市中心部地域とを結ぶ軌道線(路面電車)として、明治末期から昭和初期にかけて形成された。
京阪電気鉄道の中でも、京津線・石山坂本線は軌道法の適用を受けており、路面電車スタイルの車両が走行しているなど、京阪本線などとは異なった運行形態となっていた。
運賃制度も京阪線は運賃概説、大津線は運賃概説を採用し、運賃も大津線のほうが高かった。
京津線
京阪京津線は、4両編成の車両が京都市中心部地域では地下鉄(京都市営地下鉄京都市営地下鉄東西線)に乗り入れ(相互乗り入れではなく、片乗り入れ)、京都府と滋賀県との府県境にあり、旧東海道の難所でもあった逢坂山付近では、登山電車並みの急曲線・急勾配を走り抜け、滋賀県大津市中心部地域では、路面電車のように国道161号線上の併用軌道を走るという日本で唯一、地下鉄・登山鉄道・路面電車という3つの顔(京都市営地下鉄東西線との共同駅である御陵駅と旧御陵府道踏切(三条通)との間は、地下線)を持つ路線である。
かつては京阪本線と接続され、直通列車もあったが、京阪本線の地下化と京都市営地下鉄東西線の開業に伴う京津線の部分廃止に伴い、現在は分断された形になった。
石山坂本線
京阪石山坂本線は、京津線とは対照的に、2両編成の車両が琵琶湖湖岸、及び瀬田川河川敷に面した滋賀県大津市西部地域の住宅街や下町を走りぬけるノスタルジックな路線である。