乙訓寺 (Otokuni-dera Temple)

乙訓寺(おとくにでら)は京都府長岡京市にある真言宗豊山派の寺院。
ボタン (植物)の寺として知られる。

概要

寺伝では推古天皇の勅命により聖徳太子が建立したと言われている古刹である。
創建の正確な事情や時期は未詳であるが、境内出土の瓦の年代から、長岡京造営以前、奈良時代の創建と推定されている。

延暦3年(784年)桓武天皇が長岡京を造営した際には都の地鎮として大規模に増築されている。
また藤原種継暗殺事件の首謀者の嫌疑をかけられた早良親王が幽閉された場所でもあるとされ、空海が一時住したともいわれる。

長岡京が廃都となっても大規模な伽藍を擁し室町時代でも10を越す僧坊があったという。
(事実、隣接する長岡京市立長岡第三小学校の大部分は学校建設前は寺の敷地であった。)

今でこそ牡丹の寺として有名であるが牡丹を植生する前の往年は寂しい佇まいの寺であった。
現在、豊山派総本山である長谷寺より2,000株の牡丹が移植されている。
見頃は4月下旬より5月上旬。

文化財

重要文化財(国指定)
木造毘沙門天立像 - 平安時代後期
長岡京市指定文化財
十一面観世音菩薩立像
本堂
八幡社
鐘楼
表門(南門)
裏門(東門)
その他
講堂跡(長岡京市立長岡第三小学校校庭に埋没保存)
乙訓寺窯跡

アクセス

阪急電鉄京都本線長岡天神駅より徒歩15分またはバス
西日本旅客鉄道東海道本線(JR京都線)長岡京駅より徒歩40分またはバス

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