廬山寺 (Rozan-ji Temple)
廬山寺(ろざんじ)は京都市上京区にある天台系の仏教寺院。
圓浄宗の本山。
本尊は阿弥陀如来。
寺号は詳しくは廬山天台講寺(ろざんてんだいこうじ)と称する。
紫式部の邸宅跡として知られる。
歴史
比叡山延暦寺の中興の祖である良源(元三大師、慈恵大師)により天慶元年(938年)に京都の北山に創建。
寛元元年(1243年)に法然の弟子である覚瑜が船岡山の南麓に再興、中国の廬山にならい廬山天台講寺と号した。
元亀3年(1571年)、織田信長の焼き討ちは正親町天皇の女房奉書により免れたが、豊臣秀吉の寺町建設によって天正年間に現在地に移った。
度々の火事のため、現在の堂宇は寛政6年の再建になるものである。
1965年(昭和40年)に考古・歴史学者角田文衞により紫式部邸跡とされた。
御黒戸四箇院のうち現存する唯一の摂家門跡である。
境内
本堂 - 光格天皇の命による仙洞御所よりの移築と伝える。
本尊は阿弥陀三尊(阿弥陀如来、右脇侍勢至菩薩、左脇侍観音菩薩)。
元三大師堂 - 参道正面に位置する。
本尊は元三大師(良源)。
他に毘沙門天像、薬師如来像、不動明王像などを安置する。
毘沙門天は京都七福神の一つ。
尊牌殿 - 本堂と同様に光格天皇の命による仙洞御所よりの移築と伝える。
本堂庭園 - 源氏庭と称し、白砂と苔にキキョウを配する。
墓地 - 慶光天皇廬山寺陵をはじめ皇族の陵墓が多くある。
また、豊臣秀吉の築いた史跡の御土居が境内東端に残る。
文化財
国宝
慈恵大師筆遺告(じえだいしひつゆいごう) - 東京国立博物館に寄託。
重要文化財
絹本著色普賢十羅刹女像
木造如意輪観音半跏像 - 京都国立博物館寄託
後伏見天皇宸翰願文
正親町天皇宸翰女房奉書
選択集
慈恵大師廿六箇条起請
行事
節分の「追儺式鬼法楽」は通称「鬼おどり」、赤青黒の鬼に紅白の餅と豆を投げて悪霊退散を祈願する
所在地・アクセス
京都市上京区寺町通広小路通 (京都市)上ル
京都市バス・京都バス 府立医大病院前バス停 徒歩3分
京阪鴨東線出町柳駅・丸太町駅 (京阪) 徒歩10分
本堂および庭園は有料
周辺
寺町通をはさみ西向に梨木神社、その南に京都御苑清和院御門。
南隣は京都府立医科大学図書館、北隣は清浄華院、その北に本禅寺。
拝観案内
900~1600 拝観料 400円