成相寺 (Nariai-ji Temple)

成相寺(なりあいじ)は、京都府宮津市にある寺院。
山号は成相山。
西国三十三箇所第28番札所。
本尊は聖観世音菩薩。
真言宗単立。
日本三景のひとつ天橋立が一望できる。

歴史

寺伝によれば704年(慶雲元年)、真応上人の開基で、文武天皇の勅願寺となったというが、中世以前の寺史は判然としない。
2007年(平成19年)、高野山真言宗から独立し、単立系真言宗寺院となった。

寺は天橋立を一望する成相山(569m)の山腹にあるが、創建時は山のさらに上方に位置し、修験の道場となっていた。
現在地に移ったのは応永7年(1400年)の山崩れ以降である。
山号は古くは「世野山」と称し、雪舟の『天橋立図』(京都国立博物館蔵、国宝)には、「世野山成相寺」の書き込みとともに当寺が描かれている。

伽藍

本堂 - 安永3年(1774年)の再建。
本尊の聖観音(しょうかんのん)像は33年に一度開扉の秘仏で、近年では2005年に開扉された。

五重塔 - 1998年に完成した新しい塔だが、鎌倉時代の建築様式を再現した木造塔である。

文化財

重要文化財
絹本著色紅玻璃阿弥陀像 1幅 - 鎌倉時代
丹波国諸庄郷保総田数帳目録
鉄湯船 - 正応3年(1290年)銘
京都府指定文化財
本堂(附・棟札2枚):江戸時代
鎮守堂:江戸時代
鐘楼:江戸時代
孔雀文磬1面:応永20年(1413年)
成相寺文書・制礼6通4枚(附・成相古記1冊)
法華経(平登子三十三回忌供養経)7巻(附・経箱1合):応永元年(1394年)
成相寺参詣曼荼羅1幅:室町時代
京都府登録文化財
金銅装笈1背:室町時代
宮津市指定文化財
梵鐘:江戸時代

所在地

〒629-2241 京都府宮津市成相寺339

アクセス

北近畿タンゴ鉄道天橋立駅で下車。
観光船に乗車し一の宮桟橋に出て、ケーブルカーまたはリフトで山の中腹にある傘松公園に向かい、そこから山門までは丹後海陸交通の運営する登山バスでいく。
徒歩で登ることもできる。

隣の札所
西国三十三箇所
27 圓教寺 -- 28 成相寺 -- 29 松尾寺

[English Translation]