戒長寺 (Kaicho-ji Temple)
戒長寺(かいちょうじ)は奈良県宇陀市榛原町 (奈良県)にある真言宗御室派の寺院である。
山号は戒場山(かいばさん)。
本尊は薬師如来。
歴史
大和富士と呼ばれる額井岳(816m)の東、戒場山(737.6メートル)の中腹の高台に位置する。
寺の創立や沿革は明らかでなく、寺伝では聖徳太子が建立し、後に空海(弘法大師)が修業したと伝わる。
春日大社文書中の仁治元年(1240年)の年記のある「関東下知状案」に「戒場寺」と見えるのが文献上の初見とされる。
現存する本尊像は平安時代後期、11世紀頃の作であり、遅くともその頃には創建されていたと思われる。
建造物
本堂-江戸時代末期、元治元年(1864年)の建立。
本尊薬師三尊像ほかの平安時代の仏像を安置する。
鐘楼門-本堂と同時期の建立。
重要文化財の梵鐘を吊る。
戒場神社-本堂右手に位置する鎮守社。
重要文化財
梵鐘-正応4年(1291年)の銘がある。
鐘身に十二神将像(薬師如来の眷属)を鋳出する珍しい形式の鐘である。
奈良県指定文化財
木造薬師如来及両脇侍像-平安時代後期の作
木造薬師如来坐像-平安時代後期の作
奈良県指定天然記念物
戒長寺のオハツキイチョウ
戒場神社のホオノキ
アクセス
近鉄大阪線榛原駅より奈良交通バス「天満台東3丁目」下車、徒歩30分