皇大神社 (福知山市) (Kotai-jinja Shrine (Fukuchiyama City))

皇大神社(こうたいじんじゃ)は、京都府福知山市大江町に鎮座する神社である。
近代社格制度は府社。
元伊勢の伝承を有す。

社名

元伊勢「丹波国乃吉佐宮」(『倭姫命世記』)の旧跡であるとの伝承から「元伊勢」を冠して称され、また特に皇大神宮の元宮であるとの伝承から、「元伊勢皇大神宮」或いは「元伊勢内宮」とも称される。

祭神

皇祖神で伊勢の皇大神宮の祭神である天照大神を祀る。

由緒

『倭姫命世記』に、崇神天皇39年、天照太神を奉じた豊鍬入姫命が鎮座地を求めて但波(丹波)国へ遷幸し、吉佐宮を築いて4年間奉斎したと記す。
社伝によれば、当神社はその旧跡であり、天照大神が吉佐宮から遷座した後もその神徳を慕った人々が引き続き伊勢神宮内宮の旧跡して崇敬してきたといい、元明天皇(707 - 15年)に社殿を建立したという。
また、それとは別に、用明天皇の皇子麻呂子親王が当地の兇賊を成敗するに際して勧請したものであるとの異伝もある(宝暦11年(1761年)の『丹後州宮津府志』所引『天橋記』)。

近世以前の沿革は不明であるが、江戸時代には4石 (単位)3斗4合の社領を有していた(天和 (日本)元年(1681年)の『宮津領村高帳』)。
明暦2年(1656年)に宮津藩京極高国が社殿を造営し(社蔵棟札)、元禄14年(1701年)に同奥平昌成も修造してから歴代宮津藩主もこれに倣ったといい、また60年に1度の式年遷宮も行われていた。

昭和5年(1930年)府社に列し、戦後は神社本庁に参加している。

祭祀

八朔祭(9月1日)
かつて宮津藩主が祈願のため行列をなして参拝したといい、それに因んで大名行列を模して練り歩く神事(練込)が行われる。
古くは「笹囃子」もあったという。

社殿

本殿は桁行3間梁間2間の神明造茅葺で、内削ぎの千木を持ち、棟に鰹木を置く。
本殿を囲む形でコの字形に末社79社が鎮座している。

摂社(脇宮)

栲機千々姫社(栲幡千千姫命)
天手力雄命社(天手力雄命)

末社

79社

その他

龍燈の杉
麻呂子親王手植の杉
和泉式部塚

[English Translation]