出雲大神宮 (Izumo Daijingu Shrine)

出雲大神宮(いずもだいじんぐう)は、京都府亀岡市にある神社である。
式内社(名神大社)、丹波国一宮。
旧社格は国幣中社で、第二次世界大戦後は神社本庁などの包括宗教法人に属さない単立となっている。
旧称を出雲神社。
「元出雲」の通称があり、背後に「千年山」という神体山があることから「千年宮」とも呼ばれる。
いわゆる出雲大社は明治時代に至るまで杵築大社を称していたため、江戸時代末までは、出雲神社と言えばこの出雲大神宮を指していた。

吉田兼好が徒然草の第236段で記した「丹波に出雲と云ふ処あり」の「出雲」とはこの神社のことである。

また、地元でも混同されがちだが亀岡市下矢田町にある出雲大社京都分院とは別である。

祭神
現在は大国主と三穂津姫(みほつひめのみこと)を主祭神とし、天津彦根命・天夷鳥命を配祀するとしている。
大国主命は別名 三穂津彦大神・御蔭大神としている。
三穂津姫尊はタカミムスビの子で、大国主の国譲りの際に大国主の后となったと伝えている。

当社の祭神については、天津彦根命・天夷鳥命・三穂津姫命の三柱とする説や、元々は三穂津姫尊一柱のみであるという説もある。

大国主命については、出雲国の出雲大社(杵築大社)から勧請したとされるが、逆に出雲大社の方が当社より勧請を受けたものとする説もあり、俗に「元出雲」とも呼ばれる。
『丹波国風土記』には、「元明天皇和銅年中、大国主命御一柱のみを島根の杵築の地に遷す」との記述がある。

歴史
創建の年代は不詳であるが、社伝では和銅2年(709年)10月21日に社殿を建立したと伝える。
国史の初見は『日本紀略』の弘仁8年(818年)12月16日条「丹波国桑田郡出雲社、名神に預る」という記述であり、この時代にはすでに有力な神社になっていたことがわかる。
延喜式神名帳では名神大社に列している。
正応5年(1292年)には神階が最高位の正一位まで昇った。

社殿
現在の社殿は、足利尊氏によって貞和元年(1345年)に改修されたものと伝え、国の重要文化財に指定されている。

かつては36社の摂末社を有していたが、兵火により失われ、現在は上の社、黒太夫社、笑殿社、春日社、稲荷社、崇神天皇社の6社がある。

文化財

重要文化財

本殿

木造男神坐像 2躯(附木造男神坐像 1躯)

[English Translation]