大原野神社 (Oharano-jinja Shrine)

大原野神社(おおはらのじんじゃ)は、京都市西京区大原野にある神社である。
奈良春日社(現在の春日大社)から勧請を受けたもので、京春日(きょうかすが)の別称がある。
二十二社・官幣中社に列し、現在は別表神社となっている。

祭神は春日大社と同じで、タケミカヅチ(武甕槌命)・経津主神(経津主命)・天児屋命(天児屋根命)・比売神(比売神)である。

歴史
延暦3年(784年)に桓武天皇が長岡京へ遷都した際、桓武天皇の后の藤原乙牟漏が藤原氏の氏神である奈良春日社の分霊を勧請して、しばしば鷹狩を行っていた大原野に祀ったのに始まる。
嘉祥3年(850年)、藤原冬嗣を祖父に持つ文徳天皇が社殿を造営した。
奈良春日社と同じ藤原氏の氏神を祀る大原野神社はそれに準ずる扱いを受け、二十二社に列した。
明治4年に官幣中社に列した。

藤原氏の家に女の子が生まれると、その子が皇后・中宮になれるようにと当社に祈願し、祈願通りになると行列を整えて当社に参詣することが通例となっていた。
貞観 (日本)18年(876年)、清和天皇の女御となった藤原高子(二条の后)が当社に参詣した際、右近衛権中将で高子のかつての恋人であった在原業平がその行幸につき従い、「大原や小塩の山もけふこそは 神世のことも思出づらめ」と詠んだ。

[English Translation]