沙沙貴神社 (Sasaki-jinja Shrine)
沙沙貴神社(ささきじんじゃ)は滋賀県蒲生郡安土町にある神社である。
式内社で、旧社格は県社。
少彦名命を主祭神として計四座五柱の神々を祀り、「佐佐木大明神」と総称する。
佐佐木源氏の氏神であり、佐々木姓発祥地に鎮座する。
概要
神代に少彦名神を祀ったことに始まり、古代に沙沙貴山君が大彦命を祭り、景行天皇が志賀高穴穂宮遷都に際して大規模な社殿を造営させたと伝わる。
後にこの地に土着した宇多源氏によって宇多天皇とその皇子であり宇多源氏の祖である敦實親王が祭られ それ以降佐々木源氏の氏神とされ、子々孫々が篤く崇敬していた。
婆沙羅大名の佐々木道誉や江戸時代天保年間に消失した社殿を再建した丸亀藩主京極高明、日露戦争203高地の戦いで有名な乃木希典もその一人である。
現在も宇多源氏・佐佐木源氏(佐々木氏、六角氏、京極氏、朽木氏、黒田氏、馬渕氏、堀部氏、青池氏、曲直瀬氏、森川氏、三井家など二百二十余姓)末裔の篤い信仰を集める。
本殿祭神
佐佐木大明神
一座・少彦名命
- 祖神・産土神
二座・大彦命(大毘古神)
- 古代沙沙貴山君の祖神・四道将軍
三座・仁徳天皇(大鷦鷯尊)
- 沙沙貴にゆかりある祭神
四座・宇多天皇・敦実親王
- 宇多源氏・佐々木源氏・近江源氏の祖神
境内
敷地7000坪。
本殿、透塀、中門、権殿、拝殿、楼門、東廻廊、西廻廊の8棟は平安・鎌倉時代の様式で江戸時代に建立。
いずれも滋賀県指定有形文化財。
楼門
- 江戸時代中期(延享4年、1747年)、平安時代の様式、葭葺、二層門
拝殿
- 江戸時代後期(弘化5年、1848年)、桁行・梁間とも三間、方形、大工水原源四郎俊勇、
本殿
- 江戸時代後期(弘化5年、1848年)、五間社流造 向拝三間 銅板葺、大工水原源四郎俊勇
権殿
- 江戸時代後期(弘化5年、1848年)、大工水原源四郎俊勇
東西廻廊
- 江戸時代後期(弘化5年、1848年)、大工水原源四郎俊勇
磐境
- 少彦名命・沙沙貴山君を祀る
呑月の庭
- 勝元宗益築庭
千丈の庭
- 中嶋登茂美作
さざれ石の庭
- 天然記念物
祭事
近江源氏祭(10月)
交通アクセス
JR琵琶湖線 安土駅 徒歩10分