真正極楽寺 (Shinsho Gokuraku-ji Temple)

真正極楽寺(しんしょうごくらくじ)は、京都市左京区にある天台宗の寺院で通称真如堂(しんにょどう)と呼ばれる。
山号は鈴聲山(れいしょうざん)。
本尊は阿弥陀如来、開基(創立者)は戒算である。

歴史

永観2年(984年)比叡山の僧である戒算が比叡山常行堂の本尊阿弥陀如来を藤原詮子(一条天皇生母)の離宮に安置したのが始まりである。
不断念仏の道場として念仏行者や庶民、特に女性の信仰を得てきた。
しかし応仁の乱をはじめ度重なる火災により堂塔は焼失した。
その後足利将軍家や豊臣秀吉により京都市内の何カ所かを転々としたのち、元禄6年(1693年)現在の場所に再建された。

三井家菩提寺。

お十夜(浄土宗の重要な仏教行事)は、ここが発祥。

主な堂塔

本堂
三重塔
元三大師堂
開山堂
万霊堂

国宝

法華経 自巻第二至巻第七 6巻(寿永二年運慶願経)
仏師・運慶の発願によって書写された法華経8巻のうちの一部(巻一は亡失、巻八は個人蔵)。
現在他所に所蔵される巻八の巻末奥書に、本経書写に至る経緯が詳細に記されている。
同奥書によると、運慶は安元年間(1175 - 1177年、運慶20歳代)に法華経書写を発願、数年後の寿永2年(1183年)に至って、阿古丸なる女性の援助を得て書写が行われることになった。
快慶をはじめ、一門の仏師たちも本経に結縁している。
経文の筆者は珎賀(ちんが)である。
また、巻軸には書写の3年前の治承4年(1180年)に兵火で焼失した東大寺の焼け残りの木を用いたことが軸木の墨書からわかる。
日本を代表する仏師運慶に関わる史料として重要である。

重要文化財

本堂-享保2年(1717年)の建立。

絹本著色普賢菩薩像
紙本著色真如堂縁起
木造阿弥陀如来立像-当寺の本尊。
像高108cm。
平安時代。
通称「うなずきの阿弥陀」と呼ばれる。

慈円僧正消息

その他の主な文化財

大涅槃図-縦6m、横4m
千手観音像
不動明王像
涅槃の庭-大文字山を含む東山 (京都府)、比叡山を借景にした枯山水。

所在地・アクセス

京都市左京区浄土寺真如町82
京都市営バス真如堂前バス停または錦林車庫前バス停下車徒歩8分

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