葛木御歳神社 (Katsuragi Mitoshi-jinja Shrine)
葛木御歳神社(かつらぎみとしじんじゃ)は、奈良県御所市にある神社である。
式内社(名神大社)。
御歳は「みとせ」とも読まれる。
年神を主祭神とし、大年神と高照姫命を配祀する。
日本全国にある御歳神社・大歳神社の総本社とされる。
葛城氏・鴨氏によって祀られた神社である。
高鴨神社(高鴨社)・鴨都波神社(下鴨社)に対して「中鴨社」とも呼ばれる。
創建の由緒は不詳である。
当社の背後に御年山(みとしやま)があり、これを神体山として田の神を祀ったものとみられる。
最も古い記録は『新抄格勅符抄』の天平神護元年(765年)「御年神十三戸、大和三戸、讃岐十戸」とあるものである。
仁寿2年(852年)には、当時大和国で最高位となる正二位の神階を贈られ、延喜式神名帳では名神大社に列している。
平安時代以降、一帯は春日大社・興福寺の荘園となっており、当社は春日大社の影響下にあった。
現在の本殿は、江戸時代に春日大社の本殿第一殿を移築したものである。
日本三代実録によれば、貞観 (日本)8年(866年)、朝廷が任命した神官を当社が拒否したという。
それ以降、大正時代まで神職は置かれていなかった。