賣太神社 (Meta-jinja Shrine)
賣太神社(めたじんじゃ、売太神社)は奈良県大和郡山市の稗田環濠集落の端にある神社である。
式内社で、旧社格は県社。
祭神
古事記編纂に携わった稗田阿礼を主斎神(主祭神)、アメノウズメ、サルタヒコを副斎神(配祀神)として祀る。
稗田阿礼命は学問の神、物語の神。
天鈿女命は芸能の始祖神。
猿田彦命は土地・方位の神であり、天鈿女命の夫神である。
稗田阿礼は猿女君稗田氏の出で、天鈿女命は猿女君の祖神・氏神である。
中世には「祭神不詳」とされていた。
歴史
稗田は天鈿女命を祖とする猿女君稗田氏の本拠地であり、祖先の廟祠として創建されたものとみられる。
かつてこの神社は平城京の羅城門付近に存在しており、道祖神としての役割もあったとされる。
延喜式神名帳に「大和国添上郡 賣太神社」と記載され、小社に列している。
江戸時代までは「三社明神」と呼ばれており、明治7年に「十三社明神」となり、明治24年に「賣田神社」、昭和17年に現在の「賣太神社」に改称した。
阿礼祭
毎年8月16日に行われる阿礼祭(あれいさい)は、稗田阿礼の遺徳を偲ぶ祭である。
児童文学者の久留島武彦が、ハンス・クリスチャン・アンデルセンに匹敵する「話の神様」は稗田阿礼が最もふさわしいと、全国各地の童話家の協力を得て昭和5年(1930年)に始めたものである。
稗田舞の奉納の後、地域の子供たちが阿礼様音頭、阿礼様祭子どもの歌を奉納する。
童話の読み聞かせなども行われる。
施設
春日神社
嚴島神社
八柱神社
語り部の碑