上士 (Joshi (upper-class samurai))

上士（じょうし）は、江戸時代の上級藩士である。
上士や平士、郷士等と分けたときの最上位の家格のことである。

土佐藩は上士と郷士の区別が厳しかったことで知られる。
山内氏の土佐入封時、それまで土佐を支配していた長宗我部氏の家臣団や郎党らを郷士とし、それ以前からの山内家家臣らを上士としたのが始まり。

いわば徳川氏にとっての譜代大名と外様大名の差異に近いもの。

土佐藩では上士と郷士の間では厳然たる差別が徹底され、たとえば足袋や下駄、日傘の着用は上士にしか認められないなど多岐に渡っていた。

幕末に土佐勤皇党を結成した武市半平太や坂本竜馬らは郷士であり、一方明治維新後に重役に就いた土方久元、後藤象二郎や板垣退助らは上士であった。