正一位 (Shoichii)
正一位(しょういちい)は、位階及び神階のひとつ。
諸王及び人臣における位階の最高位に位し、従一位の上にあたる。
概要
関白や太政大臣、あるいは征夷大将軍として功労をなした者その他、国家に対する偉勲の著しい者が叙されている。
ただし、生前に叙された者は史上でも数人しかおらず、没後の贈位に用いられた場合がほとんどである。
また第二次世界大戦には、没後追贈も含めて叙位の例がまったくない。
現在も位階令で規定されてはいるものの、実際に授けられる位階の最高位は一階下の従一位である。
神階は原則として格下げられることがなく、また、いつか寿命がくる人と違い、神には寿命がないので、年を経るごとに多くの神社が「正一位」となってしまった。
本来神階は神社に対して授けられるもので分祀先には引き継がれないが、律令制の崩解とともに分祀先でも元の神階を名乗るようになった。
特に、稲荷神の総本社である伏見稲荷大社が正一位であることから、そこから勧請を受けた全国の稲荷神社も正一位を名乗っており、「正一位」は稲荷神の異称のようになっている。